優しさが染みわたる『ミミズクと夜の王』

ミミズクと夜の王
	紅玉 いづき おすすめ平均 吸い込まれた。 まっすぐで心地良い やさしい物語でした 「愛すべき一冊」と語れる出来｡ これでいいのかもしれない Amazonで詳しく見る by G-Tools

毎度、お久しぶりでございます〜。
（気がつけば4月は1度も更新してなかった！！((；ﾟДﾟ)ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ　）

あっという間に5月に入り、GWもすでに終盤ですが、
我が家はというと、基本まったりしつつも映画（『バベル』）を観に行ったり、
HDDレコーダーに録りためた番組をひたすら観たり、近場に出かけたりなどして過ごしております。
ちなみに一昨日から昨日にかけては、千葉県は勝浦にあるテルムマラン・パシフィークに
行きのんびりリラックスした後、お隣にあるブルーベリー・ヒルというホテルに1泊旅行に行ってきました。

いつもテルムマランに行く時は、休憩時に読めるよう何冊か本を持っていくんですが、
今回の旅のお供は冒頭にリンクを張った『ミミズクと夜の王』です。

　
この本、某有名ブログの管理人さんがお薦めしていたのを見て、
興味を惹かれて他の本を買うついでに一緒に買ったんですが、やー、評判どおり大当たりでした！


主人公のミミズクは、自らを「ミミズク」と名乗っていますが鳥ではなく人間の女の子です。
そのミミズクが、魔物のはびこる夜の森にやってくるところから物語は始まります。

この本は文庫なんですが自宅に届いて手にした時、
本には帯がついていてそこには作家の有川浩氏のコメントで
「白状します。泣きました。奇をてらわないまっすぐさに負けました」と書かれているのですが
それを見た時は、泣けるかどうかなんて読んでみないとわからないんだから
あまり気負わずに読もう！と思って読み始めたんです。
（泣けると聞いて泣けなかった時、なんだか自分が冷たい人間みたいに思えて軽ーくヘコむので（笑）　）


さて、いざ読み始めてから一気に読み終える頃、私の状態はどうだったかというと、
片手に本、片手にティッシュを持ち、えぐえぐと泣きどおしでした・・・orz
だって！物語の後半からは涙が溢れて溢れて止まらなかったんですもの！
今お話を思い出しても、うっかりするとすぐに涙ぐんでしまうほどに感動してしまいました。
本を読んでこんなに泣いたのは久しぶりかも。（漫画では最近だと『ハチクロ』かなあ）


なんというか、物語を読み進めるほどに、登場するキャラクターたちの優しさが
どんどん自分の胸に染み渡る感じなんです。
読み終えた後、こんなに温かい気持ちで胸がいっぱいになる本は本当に久しぶりでした。

ジャンルで言えばファンタジーなんだろうけれど、どちらかというと
童話やお伽噺に近いテイストのお話です。
始めのうちは正直あまり惹きこまれなかったのに、読んでいくうちにぐいぐい惹きこまれました。

Amazonのレビューに「ライトノベルと侮るなかれ」と書いている人がいましたが、全くもって同感です。
オトナもコドモも関係なく、みんなに読んでほしい。そう素直に言える本です。